特別展紹介 第65回日本伝統工芸展
日本伝統工芸展は、工芸分野の展覧会では唯一、国が主催に入る最大級の公募展です。歴史・芸術上特に価値の高い工芸技術を保護・育成するとともに、先人から受け継いできた優れた技を磨き、現代生活に即した新しいかたちを築き上げることを目的として開催されています。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門で構成され、今年で65回目を迎えます。今年度は全国から1,517点が出品され、622点が入選作品に選定されました。9月に東京展で全入選作品が展示された後、およそ半年間で全国11会場を巡回します。地方展ではすべての入選作品を展示するのではなく、会場ごとに作品を選りすぐり展示します。
今年度、最高賞である日本工芸会総裁賞を金工部門の前田宏智が受賞しました。作品名は四分一象嵌打出銀器。銀を薄く打ち延ばし、その表面に無数の細い線や面を鏨で彫り、そこに銀と銅の合金である「四分一」を入れ込み、その上で打出して成形しています。流れるように走る「四分一」が特徴的です。前田は東京藝術大学美術学部工芸科准教授です。
朝日新聞社賞を受賞したのは、漆芸部門の金城一国斎。作品名は切虫食錫箱「青麦」。明るい緑色の色漆を背景に、細い短冊状の白蝶貝を用いて、青々と成長する麦穂を表現しています。金城は広島県出身、香川県漆芸研究所を修了し、本格的に漆芸の道に進んだ方で、七代目の「金城一国斎」です。
1月2日から始まる高松展では重要無形文化財保持者(人間国宝)による作品48点を含む280点の作品を展示します。特に、漆芸部門は香川県在住の3名の重要無形文化財(蒔絵)保持者作品を含む全75点を展示します。展覧会にあわせて、たくさんの関連イベントも開催します。新春の華やかな展覧会です。ご家族やお友達を誘って、ぜひお越しください。
(主任専門職員 谷川 洋朗)


展覧会情報 第65回日本伝統工芸展
平成31年1月2日(水)〜1月20日(日) 会期中無休
開館時間
9:00〜17:00(会期中の金曜日は〜19:30)
入館は閉館の30分前まで
観覧料
一般610円、前売・団体(20名以上)490円
高校生以下、65歳以上、身体障害者手帳等をお持ちの方は無料
会場
特別展示室、常設展示室4・5
作家による陳列品解説
1月5日(土)、13日(日)、14日(月・祝)、19日(土)、20日(日)
各13:30〜
解説者
公益社団法人日本工芸会四国支部会員
美術ボランティアによるギャラリートーク
1月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、14日(月・祝)、
19日(土)、20日(日) 各10:30〜12:00
解説者
当館ボランティア