ミュージアムガイダンスvol.40 県立ミュージアムの館内環境管理
「博物館なら保存環境に問題はないでしょう」と思っていただけていれば大変うれしいですが、博物館であるというだけで資料保存に問題がないとは言えません。
資料に影響を与える要因には、地震、火災、虫・カビ、光、温湿度等があり、設備面を整えるとともに、常に職員が手をかけていく必要があります。今回は、その中から虫と光対策の一部をご紹介します。
虫対策
博物館にも虫はいます。ハエや蚊、ゴキブリ等、いわゆる衛生害虫の対策も必要ですが、博物館で特に注意が必要なのは、資料を食害する虫です。書籍等を食害するシバンムシ、染織品を食害するカツオブシムシ等。これらの虫が展示室、収蔵庫に入らないよう、トラップを設置して、定期的に確認をしています。

光対策
「博物館の展示室って暗いなあ」と思われることがありませんか?ミュージアムでは、展示資料を並べた後、照明の明るさを調整しています。光がなければモノを見ることはできませんが、光が当たることにより資料は劣化してしまいます。みなさんに見ていただきながらも資料をまもることができるよう、明るさを調整するとともに、光の当たる時間を抑えるために展示替えをしています。少し暗い中で見てくださっているみなさんも、資料保存の一翼を担っているのです。
(専門学芸員 高木 敬子)