vol51 収蔵品紹介
榎笠数慶 《春雪》 1961年
私たちの生活と切っても切り離せない、四季・旬の食べ物、変化する景色、四季折々の行事など、「冬といえば…」で思いつくものがたくさんあるのではないでしょうか。絵画では、季節を表すモチーフを盛り込むことによって四季を表します。そこには、移ろいゆく季節をとらえようとする工夫が凝らされています。
樋笠数慶《春雪》では地面にうっすらと積もった雪を描きます。木々の間には、雌雄の雄が登場します。春の季語でもある雄は、春から初夏に繁殖期を迎え、つがいで行動するようになります。絵画中の“雪”と“つがいの雄”からは、季節が冬から春へと変化していく様子が読み取れ、作品タイトルの春雪(春になって降る雪)とつながります。
このように、モチーフを見つけ出していくことで作品の季節を楽しむことができます。常設展示室2の「季節を楽しむ 冬から春へ」では冬や、冬から春にかけての情景を描いた作品をご紹介します。
(主任学芸員 鹿間 里奈)

後期(2/8~3/28)展示
関連展覧会
常設展示室2「季節を楽しむ 冬から春へ」
2021(令和3)年1月2日(土)~3月28日(日)