展覧会

最終更新日:2026年5月19日
常設展
開催中
アート・コレクション

アート・コレクション 20世紀の美術 Ⅱ 西欧美術

2026年5月19日~7月12日
常設展示室2

アート・コレクション

香川県立ミュージアムの美術コレクションを年間6回のテーマで取り上げ、その魅力を紹介する「20世紀の美術」。今年度第2回目となる本展では、20世紀前半のフランス美術を中心に、ヨーロッパで活躍した画家たちによる油彩画と版画を展示します。
ルオーの絵具の塗り重ねやブラックのスクラッチ(画面をひっかくこと)、カンディンスキーが絵と言葉を紡ぐ本の作品など、画家それぞれの個性的な表現とともに、当時の主要な美術動向である立体主義や表現主義についても知ることができます。遠くヨーロッパで花開いた多彩な美術作品を、心ゆくまでご堪能ください。

会期

2026年5月19日~7月12日

開館時間

9:00~17:00(入館は16:30まで)

休館日

月曜日

会場

常設展示室2

観覧料

一般500円(20人以上の一般団体は400円)

※高校生以下の方、香川県内在住の65 歳以上の方、障害者手帳・特定医療費(指定難病)受給者証または小児慢性特定疾病医療費受給者証等の提示者とその介護者の方は無料(証明するものをご提示ください)

開催組織

香川県立ミュージアム

作品情報

ジョルジュ・ルオー「モニック」 1953-56年 油彩、板

鮮やかな黄色で彩る名もなき人物の横顔

ジョルジュ・ルオー(Georges ROUAULT, 1871-1958)は20世紀のパリで活躍した画家・版画家である。
ルオーの作品は、深い精神性を持ち、時間をかけて制作される。特に本作のような油彩作品は、太い輪郭線や厚く塗り重ねた複雑な色彩の絵の具遣いが特徴だ。ルオーは人物画を多く描いており、そのモデルには街に生きる名もなき人々がしばしば選ばれた。本作の題名でもある「モニック」はフランスで一般に使われる女性名で、モデルの本名なのかルオーが名づけたのかは不明。華やかな髪飾りをつけた服装はサーカスなどの舞台に立つ役者やダンサーのようでもあるが、その多くは貧しい生活を営む人々だった。
暮らしぶりも肩書も画面の中では関係なく、この人物の穏やかな微笑みは晩年のルオーが好んだ明るい黄色で彩られている。

ジョルジュ・ブラック「楽譜のある静物」 1927年 油彩、カンヴァス

画面をひっかく!?表現方法に注目

 ジョルジュ・ブラック(Georges BRAQUE, 1882-1963)は、20世紀初頭のパリで、ピカソと競い合うように立体主義(キュビスム)の追求を行った。平面である画面の中で立体的な空間や物体をそれまでにない新しい手法で表現した立体主義は20世紀を代表する美術動向となった。
 本作に見られる陰影の分割や、質感の違いを絵の具だけではなく砂を混ぜたり線をひっかいたりといった手法で表現する点には、ブラック作品の実験性が表れている。

ワシリー・カンディンスキー「響き」1912年 木版、リトグラフ、紙

本の中で絵と言葉が響きあう

 詩画集「響き」におさめられた版画56点と詩38篇はすべてワシリー・カンディンスキ―(Wassily KANDINSKY, 1866-1944)が手掛けた作品だ。本作には、音・形・意味・色などが持つそれぞれの響きが、互いに重なり合うことで大きなひとつの響きを生むという、絵画の枠を超えて表現方法を等しく捉えるカンディンスキーの芸術観がこめられている。色の面をいくつも重ねる多色木版の技法は日本の浮世絵にヒントを得たという。 高松市生まれ。東京藝術大学と武蔵野美術大学で学ぶ。1960 年(昭和35)一陽会展初出品、一陽賞を受賞。以後、同会を中心に活動を続ける。1972年(昭和47)にドイツで開催された現代日本美術・三世代展に出品するなど国内外で活躍した。
 さざ波を立てる水面に空が写っている。しかし、作者はそれだけを描きたかったのではなさそうだ。水面には数匹の小さな虫が描かれ、まるでゼリーの上でバランスをとっているかのように波間に漂っているのが見える。動きのリアリティを感じる作品である。

関連イベント

ミュージアム・トーク

担当学芸員が展示内容についてわかりやすく解説!

日 時:2026年5月23日(土曜日)、6月14日(日曜日)、7月4日(土曜日) いずれも14:00より

会 場:常設展示室2(2階)