名品選

最終更新日:2026年1月31日

蒟醬存清林間飛翔箱
きんま ぞんせい りんかん ひしょう はこ

作者
磯井 正美(いそい まさみ、1926-2023)
時代
昭和60年(1985)
品質・員数
漆 1合
法量(cm)
縦30.3 横19.0 高12.2
分類
工芸
収蔵番号
BK1#01285

解説

アサギマダラの輪郭や細部は、沈金(ちんきん:漆面に文様を彫って金銀の箔や粉を埋め込む技法)を加えた存清(色漆で描いた文様のまわりや細かいところを彫って形を整える技法)で、翅(はね)のアサギ色の部分は、点彫りの沈金で表す。背景は丸刀で粗く彫り、彩漆を数十回薄く塗って埋め、研ぎ出している。
作者は高松市生まれ。父・如真(じょしん)が、外地から帰還してくる作家を救済するために設立した漆器製造会社の大同工芸美術社で、漆芸の技術を学んだ。昭和60年(1985)、重要無形文化財「蒟醬」保持者認定。本作は、第32回日本伝統工芸展入選作。
科(しな)ベニヤを貼り重ね成形した素地「積層」や、見る角度によって描いた文様が見え隠れする「吸い上げ」、点彫りを応用し、にじんだような色合いを生み出す「往復彫り」など、独自の技法を創案し、表現領域を広げた。