名品選

最終更新日:2025年12月31日

誕生釈迦仏立像
たんじょう しゃかぶつ りゅうぞう

作者
時代
飛鳥時代 7世紀
品質・員数
銅鋳造、鍍金・1軀
法量(cm)
像高10.1
分類
彫刻
指定区分
県指定
収蔵番号
BK0-00001

解説

釈迦(仏陀、ブッダ)は今からおよそ2,500年前、古代インドに実在した仏教の開祖である。本像は釈迦が誕生してすぐに7歩すすみ、右手で天を、左手で地を指しながら「天上天下唯我独尊」と唱えたという伝承に基づいて制作される。上半身は裸で、腰に裙(くん)をまとい、右手を上げ(腕先は失われている)、左手は体側に下ろしている。釈迦の生没年は諸説あるが、4月8日に生まれたといい、毎年この日に日本各地の寺院では、釈迦の誕生を祝う儀式「花まつり」(灌仏会・かんぶつえ)が行われる。堂内を花で飾り、小さな釈迦誕生仏を安置してその上から甘茶をそそぐ。
本像は蠟型鋳造(ろうがたちゅうぞう)による一鋳作で、足下の蓮肉および台座に固定するためのホゾも本体と一体で鋳出される。表面は、緑青の錆が広がるが、胸や腰の付近には鍍金がのこり、当初は全身が金色に輝く像容であったと推定される。仏教において釈迦誕生会(たんじょうえ)は古く飛鳥時代から行われ、国内に金銅仏の遺品が多くある。本像は、昭和39年(1964)に高松市西春日町の坂田廃寺跡(飛鳥時代創建の寺院跡)から出土したとされ、香川の仏教文化の歴史を今日に伝える遺品である。