名品選

最終更新日:2026年1月28日

後西天皇宸翰御懐紙(詠新樹妨月)
ごさいてんのう しんかん おんかいし(えい しんじゅぼうげつ)

作者
後西天皇(ごさいてんのう、1637-85)
時代
江戸時代 17世紀
品質・員数
紙本墨書 1幅
法量(cm)
縦30.5 横46.3
分類
指定区分
重要美術品
収蔵番号
MY0#00012

解説

宸翰とは天皇が自ら記した書のこと。「新樹妨月(新樹、月を妨げる:若い枝が月をかくすこと)」の題で後西天皇が寛文8年(1668)9月4日に詠んだ和歌を懐紙(かいし・ふところに入れる紙)に記したもの。
後西天皇は兄の後光明天皇(ごこうみょうてんのう、1633-1654)の急死により即位し、次の霊元天皇(れいげんてんのう)までの中継ぎ役を担った。予期せぬ即位のため、和歌などの学問について父の後水尾上皇(ごみずのおじょうこう)から厳しい指導を受けたが、後には『古今和歌集』の難解な解釈を秘伝で伝える古今伝授(こきんでんじゅ)を受けるに至った。
高松藩主松平家に伝来したもので、明暦2年(1656)の即位儀式に高松藩主松平家初代頼重(よりしげ)が将軍の代理として参列したこと、父の後水尾上皇と頼重に親交があったことから与えられたと考えられている。

花の跡はかけたに/もらす茂りあひて人/めも月のうときや/とかな
大意:桜のあとには光も漏らさないほど葉が茂って、人も訪れず月も見えない宿であるよ