名品選

最終更新日:2025年12月31日

瑜伽師地論 巻第六十一
ゆがしじろん まきのだいろくじゅういち

作者
舎人国足(とねりのくにたり) 発願
時代
奈良時代 天平16年(744)
品質・員数
紙本墨書 1帖
法量(cm)
縦23.6 長1003.3
分類
指定区分
重要美術品
収蔵番号
B98000001

解説

『瑜伽師地論』は全100巻からなり、仏道修行の方法や心得などについて解説する、法相宗(ほっそうしゅう)の重要な経典である。奥書の記述から、讃岐国山田郡の豪族とみられる舎人国足の願いにより多くの人によって写された経典として知られている。当時の写経は、書写・校正、装丁にたずさわる人員のほか、元のテキストである「本経」や、大量の紙を必要とするなど大規模な事業であった。
誤字の訂正方法の違いなどから、平城京の写経所ではなく讃岐で書写されたと想定されているが、漢文を読むために書き加えられた訓点(くんてん)の形式から平安時代前期には東大寺周辺の寺に納められていたとみられ、後に僧の念西(ねんせい)によって石山寺一切経(いしやまでらいっさいきょう)に納められた。
現在、舎人国足の名が記された『瑜伽師地論』が石山寺や京都国立博物館、九州国立博物館など各所に所蔵されている。